フィールドワーク 天川村
この記事を三言でズバリ!
・天川村を満喫しよう。
・地域の暮らしを実感しよう。
・活動の実際を体験しよう。
こんにちは。天川村の山端です!
今回は天川村で開催したフィールドワークの様子について書かせていただきます。
まずは天川村の入り口にある観光案内所でスタッフさんから観光客や登山客などのお話を聞かせていただきました。その後、参加者と一緒においしいうどん屋さんで腹ごしらえをしてから、パワースポットである天河弁財天社へ参拝に行きました。そこは山に囲まれた場所に位置する神社で、トンネルなどのインフラ整備がされる前までは、呼ばれた人しか来ることができない聖地としても有名でした。また、今の山の大半は人工林ですが、所々伐採されている山肌があります。林業が栄えていた時代に山の木々を伐採し、お金になるヒノキやスギを植えた人工林です。しかし、今は木に価格がつかなくなり、担い手が減少し、林業そのものが衰退していき、管理されていない山は荒れて深層崩壊を引き起こす要因となってしまいました。この地域は13年前の紀伊半島大水害の被害を受けた場所であり、地域の有志がクラウドファンディングでお金を集め、人工林を伐採し、広葉樹を植樹していきました。有志が生きている間に山が森になる姿を見ることができませんが、孫の世代に向けた取り組みであるということを共有しました。
ここでは300年前からの林業が現代社会においてどのように変化してきたのか、時間軸によって生まれる課題にどのように取り組むのかを学びました。
次に向かったのは天川村の保健や医療の拠点となっている「ほほえみポートてんかわ」です。
ここには、国保診療所や歯科診療所、デイサービスや役場の健康福祉課、社会福祉協議会があります。それぞれが直接関わりを持つための役割(契約)を担っており、一人が複数の役割を担うという形で活動をしています。それぞれのポジションの視点から現場の状況を説明しながら見学をしました。それぞれの場面で大事にしていたポイントは、住民やスタッフの目線と事業所や行政などの目線を伝えて比較するということです。そこにある違和感を捉えて、コミュニティナースとしてどのようにアプローチしているかを見ていただきました。
旅館で美味しい夕食を食べたあとは、宿泊先のカフェバーで受講生同士が1日の振り返りをしました。今回はコミュニティナースを目指している受講生や実際に活動を始めている受講生などさまざまでしたが、印象に残っているのは、「今していることがすでにコミナスだと気づいた」でした。ゼミの基本方針でもある、コミナスを“学ぶ”のではなく、すでにみんなの内にある“コミュニティナースマインド”を発露することを受講生が実感できた瞬間でした。