奈良コミナス

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二拠点居住×ゲストハウス×コミナス 「住民さんと力を合わせ新しい祭りが実現しました」(東吉野村 狩野さん)

POST:2024.03.20
カテゴリー:未分類

東吉野村 狩野 良太さん

「ふるさとの奈良で仕事がしたい」心の奥にあった想い

奈良県三郷町出身の狩野良太さんは、高校卒業後すぐ大阪へ進学しました。理学療法士として大阪の医療機関へ就職し、結婚を機に大阪府堺市へ移住するも、心の奥にあるのは「いつか、ふるさとの奈良で地域のじいちゃんばあちゃんのために仕事がしたい」という想いでした。祖父母が暮らす東吉野村へは毎年お墓参りのたびに訪れていた狩野さん。あるきっかけを機にその東吉野村で活動を始めることになりました。

空き家になった祖父母の家をリノベーション

ゲストハウス“Rebe東吉野” の入り口

「祖父母の家が空き家になり年々朽ちていく姿を見て、悲しく何とかしたいという思いがありました」と振り返る狩野さん。とは言え何をするかは決めずにリノベーションをスタートされたとのことです。そして村の人と対話を重ねたり仲間とリノベーションを進めたりする中で、若い世代や親子連れが訪れ、東吉野村へ関わる人(関係人口)をまず増やすためにゲストハウスを始めることに決めました。

地域住民さんとの関わりをコツコツ積み重ねる

2021年奥大和コミュニティナース養成講座を受講した狩野さん。地域活動で大切にしたことは、決して自分1人では進めず、小さなことでも近所の方や地元の方にこまめに相談することです。時には軽く相談に行ったつもりが1時間立ち話となることも! 理学療法士の経験を生かし自分ができることは住民さんの助けになり、逆に住民さんが得意なこと・好きなことは“助けてもらうこと”を続けました。

そのような関わりをコツコツ続け信頼関係を作っていった狩野さんは、住民さんや地域の商店の応援を受けながら、ゲストハウス開業に向けたクラウドファンディングを実施しました。約200万円の支援を達成し“Rebe(リーベ)東吉野”を2022年8月にオープンしました。

ゲストには、昔ながらのかまどで炊かれたごはんが振る舞われる

二拠点で暮らしながらゲストハウスを運営

現在狩野さんは、大阪で家族と暮らしながら、ゲストハウス“Rebe東吉野”を運営しています。ゲストハウスでは、地元の方や移住者をゲストに招き語り合う「ひよしる会」を毎月定期的に開催しています。また、普段の会話の中で聞いた住民さんの得意なことで「先生」となってもらう場を作ります。移住者や若い世代へ昔ながらの餅つきやかまどの使い方を教えてもらうのです。教える方も教わる方も笑顔あふれる多世代交流となりました。

「やってみたい!」住民の声から実現したお祭り

コツコツと住民さんの声を聞き、「やってみたい!」を実現するために裏方に徹してきた狩野さん。ある時、複数の住民さんから「隣町みたいなお祭りを東吉野でもしたい」「昔はお祭りがあったのになぁ」との声を聞きました。それから10ヶ月の月日をかけ、地元の方、移住者、地元企業が一丸となりお祭りを開催することになりました。

このお祭りは想像以上の盛り上がりとなり、来場者は村外・県外からも集まり800名を超えたそうです。

「昔からこの地に住む人も、移住者も、村外から来てくれた人も分け隔てなく繋がれたこと、また来年もやって欲しいという声を聞けたことが何よりも嬉しかったです」と振り返ります。