奈良コミナス

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カメラ×コミナス「カメラは住民さんと心を通わせる大切なコミュニケーション」(五條市 桝田さん)

POST:2024.03.20
カテゴリー:未分類

五條市 桝田さん

五條市 桝田 采那さん

五條市西吉野町でのコミュニティナーシング

303世帯。人口約2,300人の五條市西吉野町で、桝田さんが1年間で訪問したひとり暮らしの高齢者や高齢者夫婦世帯等の数です。ひとつひとつの家が離れて高所に存在し、車の免許を返納して家に閉じこもりがちな住民さんの多いこのエリアでは、役場や健康サロンで待っているだけでは出会えない人たちがいます。こちらから訪問することが大切だと感じました。

地元を離れた経験から感じた「人とのつながり」の大切さ

コミナス活動をしている五條市西吉野町出身の桝田さん。看護師として働く中、一度は地元を離れました。しかし、地元で当たり前にあったご近所さんとのつながりが薄いこと、誰が住んでいるのか分からないという不安を感じました。 地元に帰ると、西吉野町の空気、景色、そして家族やご近所さんとのコミュニケーシ ョン、そのつながりが自分を安心させているのだと気がつきました。 人とのつながりを実感している桝田さんは、住民さんへ”突撃”スタイルで訪問にトライ。一度家に入るとおしゃべりに花が咲き長くなることもしばしばです。 「最初はこちらから声をかけて話をすることが多かったけど、今では”家、寄ってってー““中に入って行ってよー“と声をかけてもらえるようになりました」

「好き」「得意」なカメラを通じてコミュニケーション

桝田さんの「好き」や「得意」なことはカメラです。
カメラを通し、住民さんと心を通わせる大切なコミュニケーションのツールになっています。桝田さんのレンズを通して見た西吉野の風景を住民さんに見せると「綺麗やなあ」「(地元が)ええとこに見えるな」など喜んでくれたり、「昔はこうだった」など以前の様子や自分が知らなかったまちのことを教えてくれたりしました。
桝田さんの「好き」や「得意」を活かして、住民さんとの心の距離を近づける大切なコミュニケーションとなりました。

「住民さんに頼られることで励まされました」

また訪問以外にも、村の主力産業である柿の最盛期には選果場で「まちの保健室」を開催し、情報収集と関係づくりに励みました。
最近では『ちょっと調子が悪いんやけど、何かいいやり方ないかなあ?』って気軽に問い合わせが来るようになりました。
個別訪問という地道で成果がみえにくい活動に、このままでいいのだろうかと悩むことも多かったのですが、自分を頼ってくれる住民さんに励まされながら奈良コミナスとして実践を続けられたそうです。

地域おこし協力隊卒業後の葛藤

地域おこし協力隊の制度を活用し、コミュニティナーシングを行なってきた桝田さん 。2020年地域おこし協力隊を卒業し、現在はインド刺繍ブランドやチョコレート専門 店を運営する「イトバナシ」に勤務しています。
以前のように住民さんの家を訪問することがほとんど無くなったことで「私はコミナスを辞めた」と感じることもありました。
しかし人とのつながりやコミュニケーションが安心を生むことを実感している桝田さんは、自身が勤務するお店のお客さんや地域の住民さんと意識的にコミュニケーションをとるようにしています。
奈良コミナスの仲間は、「桝田さんのようにコミナスマインドを持った人こそが奈良 コミナスだ」と話しています。仲間との繋がりで「私はコミナスだ」と思い直せた桝田さん。「好き」で「得意」なカメラも続けており、「住民さんとの関わりも何かできたらな」と話しています。 桝田さんのライフスタイルに合わせた“奈良コミナスの実践”が五條市で続いています。