SEMINAR_EVENT

「奈良健康ランドでやったらええやん!」奈良コミナスの活動拠点を探していた福島 明子さんに声をかけてくれたのは、元奈良県庁職員の福野さんでした。
福野さんは、2017年奈良にコミナスを導入しようと発案した1人です。周りを巻き込 むパワフルさで、奥大和コミュニティナース養成講座のほか、自治体や関係する企業 との連携を図り活動拠点のコーディネートまで行ってくれました。
その中のひとつ、天理市にある奈良健康ランドでコミュニティナースによる健康相談が始まりました。

2021年7月、福島さんは週に1回奈良健康ランドでの健康相談を始めました。「健康相談というより雑談が大事ですね」と話す福島さん。
特に独居高齢者にとっては、定期的に信頼できる人と会話をすることが心の安心や健康につながるそうです。1人暮らしのとある常連さんは、毎回健康相談ブースに立ち寄 っています。血圧測定をしながら会話を楽しみ、血圧手帳に数値を記入する……。まるでスタンプラリーのように記載されていく血圧手帳の数値を見ては、「ここに来た証」と喜んでいるそうです。

2023年からは福島さんの他に、正寳(しょうほう)さん、川田さんが加わり、週1回だった健康相談の回数が2回に増えました。1人の視点だけだったものが3人の視点になり、連携できるようになりました。実際に、チームとして1人の利用者さんの経過を 追うことができているそうです。
「血圧が高くなっていることが気になる」と健康相談に来られた方について3人で話し合い、「血圧手帳を渡して経過を見ていくのはどうか」というアイディアが生まれ実践しています。
奈良コミナスはそれぞれが「好き」や「得意」を活かしています。100人いたら100通 りの在り方です。実践をする福島さんは、「コミナスそれぞれの経験とか得意なことを活かして広い視点で健康相談を続けていきたい」と話しています。