奈良コミナス

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第6期奥大和コミュニティナース講座 福島ゼミ 大淀町フィールドワーク
POST:2024.02.27

この記事のPOINT

〜奈良奥大和地域で初めてのコミナス体験〜

この記事を三言でズバリ!
・異業種チームが「初めてのコミナス活動」を実践!!
・大淀町の特産は「梨の実」だけじゃない⁈
・「来て」「見て」「感じる」フィールドワークの魅力。

大淀町フィールドワークに向けて

オンラインでブラッシュアップしたプランを実践しました

令和5年度 奥大和コミュニティナース講座 福島ゼミの第2回目 大淀町フィールドワークを担当をした第3期奥大和コミュニティナース修了生の島岡です。
今回は奥大和地域にある大淀町でフィールドワークを実践しました。
大淀町は奈良県のほぼ中央あたり、吉野郡の北側に位置することから「吉野の玄関口」と呼ばれています。
南に吉野の山々を望みつつも、町内には大規模ニュータウンが3つ点在し、その間を縫うように農村・丘陵地が広がる自然と町が融合した素敵な町です。そして特産品として100年以上の歴史がある「大阿太高原の梨」も有名な地域でもあります。

そんな今回のフィールドワークでは、大淀町で活躍中の第1期奥大和コミニティナース修了生 吉田真佐美さんに現地コーディネートのご協力をお願いし、地域住民の方と触れ合える拠点を3か所、ご紹介して頂きました。

大淀町フィールドワークにおいては、2つの目標を設定しています。
①第1回目のゼミで見つけた「自分の関心の種」を育てるため、「自分の得意や関心・情熱」を活かして、地域のニーズに合わせたコミュニティナース活動の実践・体験すること。
②奥大和地域にある大淀町の住民さんとの交流を楽しみ、自分の学びや気づきを深めること。

この目標を達成するために、フィールドワーク当日までにオンラインミーティングを実施しました。受講生のほとんどが訪れたことのなかった大淀町。かつ、フィールドワークに参加される受講生は、「がん性疼痛看護認定看護師の方」「まちづくり研究に従事される方」「地区班長のご経験のある主婦の方」という異業種の方々のメンバーです。初めての場所で、初めてのメンバーで自分のやりたいアイデアを安心して挑戦するためには下準備も大切です。ミーティングには吉田さんも同席してもらい、受講生は『自分の関心の種』を元に考えた「大淀町で実践したい『アイデアプラン』」を発表し、吉田さんから実践に向けたアドイスや感想等を聞いてプランをブラッシュアップしていきました。ミーティングと通じて、大淀町の景色や吉田さんの活動写真、町の人々の年齢や普段していることを知り、受講生が大淀町に関心を深めるにつれて、より一層プランが良い方向にブラシュアップされていくことが印象的でした。

いざ人生初⁈『初めてのコミナス活動』

やさしくて健康意識の高い香梨台地域の住民の方々

天気予報では曇り時々雪だったのですが、いざ迎えた当日は、朝から穏やかな陽射しが差し込み、まるで今日1日を応援してくれるような天候でした。
大淀町に向かう道中は、初めに受講生からフィールドワークへの期待と不安も聞かれましたが、車窓の景色が徐々に山に近づいていくと、奥大和地域への印象やそれぞれの思い出話で話は盛り上がり、大淀町に到着する頃には少し受講生の顔も朗らかになっていました。
到着後、まずは町役場で吉田さんと合流。その後フィールドワーク先の1つ目『香梨台公民館』へ向かいます。
こちらでは、地域住民の方が集いの場として実施している「いきいき100歳体操」を一緒に体験。参加者は40代~80代の約10名で、皆さん受講生が来ることを楽しみにして下さっていました。そんな住民の方の暖かい雰囲気のもと、いざ受講生の『初めてのコミナス活動』の実践が始まりました。
まずは、受講生の身近な関心から生まれた「皆さんの安否確認の方法」をテーマにしたお話会を行いました。このテーマについては、香梨台地域も同じような問題を抱えているとのことで、「住民の方の不安な思い」等のご意見がお聞きでき、有意義な交流の時間になりました。
続いては、受講生の専門分野を活かした「がんを防ぐ努力」という内容の講義を実践。体操に参加されている住民の皆さんは、健康維持への意識も高い方で、積極的に耳を傾けて下さり、講義後も多くの質疑応答や相談でにぎやかになりました。住民の皆さんの熱気が高まった後、「地図には載らない『地域の記録』を作るための情報収集をしたい」というテーマでお話。皆さんが次々と「昔は~」と話してくださり、幼い頃の苦労や楽しかった思い出など、たくさんの貴重なお話をお聞きすることが出来ました。
受講生が「自分の得意や関心」から生み出し実践した『初めてのコミナス活動』は、地域の方々の思いを寄り添い、お互いに暖かな交流も出来て、とても素晴らしいスタートを切ることができました。

大淀町の魅力は一言では語れない!

続いて、『梨の花農園 RIKAEN』へ伺いました。
こちらの施設は、代表の方が立ち上げから建設・運営まで、ご自身で行われており、『梨の花』をテーマとした施設です。
到着後、まずは併設カフェ『farm cafe あだむる』で珍しい「梨カレー」を受講生全員で美味しく頂いた後、代表の方が広大な施設内の案内をして下さいました。施設の立ち上げのキッカケから課題や苦労、そして何よりも「地域の歴史や特産品など昔から続いてきた魅力を知ってほしい」という、ご本人の情熱をお聴きすることができました。
その後は、受講生から代表の方とカフェ従業員の方々に向けて『コミナス活動』を実践しました。二度目の実践だったことで、より相手の方に寄り添った丁寧な実践が出来て、とても濃い交流の時間でした。
そして、RIKAENの方に温かく見送られながら、『おおいわ 結の里』へ。こちらが大淀町、最後の訪問先になります。
施設は名前の通り、大岩(おおいわ)という地区にあり、地元の自治会で監修し運営している古民家です。地域の交流拠点として活用され、吉田さんもこの拠点でまちの保健室活動を実施したり、運営するNPO法人の方々と共に農業やイベントのお手伝いをされているそうです。ここでは、地域特有の歴史や文化のお話から、地区住民が抱える課題等、とても貴重なお話をお聞きすることできました。とても印象的だったのは、私たちが訪問している最中に、次から次へと近隣住民の方がお越しになり「今日はどこから来たの?」等と気さくにお話しして下さったことです。後ろ髪を引かれるように、慌ただしく大淀町を経った帰り道は、受講生が晴れ晴れとした表情になり、充実した時間であった様子がうかがえました。

まとめ

全行程通してボリュームのある大淀町フィールドワーク。ひと言では語り尽くせない多くの学びと気づきを得て、フィールドワークは無事に終了しました。各フィールドワーク先では、住民の方と受講生の間には常に笑顔があり、別れ際にも「また、おいでや」「また来ます!」という会話が繰り返され、受講生の踏み出した一歩が素敵なご縁に繋がったのではないかと感じました。
この大淀フィールドワークをもって、福島ゼミの全フィールドワークは終了となります。この後に福島ゼミ合同オンラインミィーティングにて各チームの学びを共有し、いよいよ全受講生の学びの発表会へと続きます。