奈良コミナス

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奈良を自身のコミュニティナースマインドを顕(あらわ)す地へ 〜ビジョンができるまで〜

POST:2024.02.23
カテゴリー:講座レポート , 2023

奈良コミナスのさらなる発展のために

2017年からコミュニティナースが導入された奈良県。6年が経過した2023年、 現在の課題を整理しながら、さらなる発展を目指すことにしました。
課題として挙げられたのは大きく分けて3つです。
・講座を受講して終わりではなく実践家を増やしたい
・コミナス活動を辞めてしまう人をフォローしたい
・チーム奈良コミナスとしての結束を強化したい

これらを解決すべく、
・新しい形の講座を設計する
・ビジョン・ロードマップを策定する
・ウェブサイトをリニューアルする
ことを取り組みました。

ビジョン・ロードマップ策定ワークショップ

2023年度、週一回のオンライン定例ミーティングの他に、顔を合わせながらワ ークショップを開催しました。奈良コミナスのビジョン・ロードマップ策定チ ームメンバー、奈良県庁職員、株式会社C N C事務局、適宜関係者を含め話し合いを重ねました。
■第1回 文字でアートな雑貨店 「モジマトペ」令和5年9月17日(日)13:00〜16:00
■第2回 奥大和移住定住交流センター「engawa」令和5年10月21日(土)17:00〜20:00
■第3回 「SAKURA BASE 放課後等デイサービス」 令和5年11月12日(日)13:00〜16:00

ビジョン『奈良を自身のコミュニティナースマインドを顕(あらわす)地へ』

3度のワークショップを重ね導き出したビジョンはこちら。
『奈良を自身のコミュニティナースマインドを顕(あらわ)す地へ』

奈良でコミナスを“学ぶ”のではなく、すでに内にある“コミュニティナースマイ ンド”を発露し、後押しをすることを目指します。発露したコミュニティナース マインドを実践しやすい土壌づくりにも力を入れていきます。

そのために講座の内容を新しく設計しました。奈良コミナス実践家の背中を見せつつも「先生」「生徒」ではなく互いに学び合うゼミ形式の講座です。

奈良の実践家による実践家のための講座

2018年から毎年開催されている奥大和コミュニティナース養成講座は、奈良県が主催し、株式会社CNC (旧 Community Nurse Company 株式会社)と共に作っ てきました。
2023年度の講座は、「奈良コミナス実践家による実践家のための講座」とし、 奈良コミナス自身が中心となり、奈良県庁、株式会社C N Cの協力のもと設計しました。「奈良だからこその講座は何か」を何度も話し合い「教材は実践家自身ではないか」と気づきます。

そこで、受講生が実践家の背中を見ながら、積極的に意見を出し合い理解を深めていくゼミ形式を取り入れました。実践家も受講生も互いに学び合うことを重要視しています。

ゼミでは、学びの段階に合わせてチーム分けを行いました。
・福島ゼミ:月1回からでもコミュニティナーシングをしたい人
・金子・柴田ゼミ:自分の得意を活かして副業を本気にしたい人
・山端ゼミ:次の奈良コミナスを育成していきたい人
講座は、座学での学びの後、奈良コミナスの活動の場でフィールドワークが行われました。3つのゼミに分かれて学びを進めていましたが、最終回では全員で学びを共有しあう「出発式」を行い、奈良コミナス仲間としての結束を強める効果も期待されます。

奈良らしさを散りばめたロードマップ

完成したロードマップには奈良らしさを散りばめながら、奈良コミナスのあり方を表現しました。
1.盆地をイメージ
奈良らしい盆地をベースにしています。奈良コミナスの活動も100人いたら100 通り。山の形もいろいろな形にしました。 全員が同じ山の頂上を目指すのではなく、それぞれのペースでそれぞれの山を登ります。山の中腹でコミュニティナーシングを繰り返すのも一つのあり方で すし、頂上に登った後、次の山に挑戦することもあり、「目指すところも人それぞれ」を表現しました。
2 .奈良コミナスの“種・芽・実”のキャラクター
ロードマップ内にはかわいらしいキャラクターたちが散りばめられています。
盆地で仲間と笑い合っている人、しょんぼりした表情の人、しょんぼりした人に寄り添う人、そして山の頂上でイキイキしている人……。
いろいろな場面を経て、または行政や地元企業、住民さんと協力し合いながら成長していきます。
3.吉野の桜の上にある5つのステップ
5つの桜の花びら上で表現したのは、奈良コミナスの成長の循環です。 「やってみたい」と自分の中にコミナスの種が生まれ、芽が出て育ち、悩み成 長、そして自分らしい実を結ぶ。さらには、自己実現だけでは終わらず、1人 の奈良コミナスからまた次の芽が出てくる“循環”を表現しています。

「共感できる」を目指したウェブサイト

「わたしはあの人みたいに輝けないから……」と、実践したけれど途中で辞め てしまう人がいることが奈良コミナスの課題の一つでした。 過去に実践をしていた数人にヒアリングをしたところ、ある共通の問題がありました。
今までの奈良コミナスの発信では、いわゆる“キラキラ感”を感じてしまい「自分にはできない」と自信を失わせてしまっていたのです。 そこでリニューアルするウェブサイトでは「共感」を大切にしました。
奈良コミナスたちは誰もが壁にぶつかります。失敗もします。その“しくじり話 ”をあえてオープンにしました。また、「吉野なら子さん」というモデルストーリーを創作し、奈良コミナスをはじめるきっかけになってほしいと願いを込め ています。
失敗を糧にして仲間同士で励まし合い、活動の継続につなげる効果、新たに挑戦したい人のハードルを下げる効果も期待でき、奈良コミナスの定着を促していきます。

チーム奈良コミナスがつくる「コミナスを発露する土壌、奈良」

2023年度、課題を解決すべく取り組んできたチーム奈良コミナス。
・ビジョン・ロードマップの策定
・実践家による実践家のための講座設計
・共感を生むウェブサイト作成
を行い、さらなる奈良コミナスの循環を生むよう土壌を整えていきます。 良い土に良い作物が実るよう、コミナスにとって良き土壌となれるよう、奈良コミナス実践家、奈良県庁、株式会社C N Cに留まらず、行政や地元企業、 そして奈良県民を巻き込み発展していきます。