奈良コミナス

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「奥大和に医療人材を」から始まった“奈良コミナス”の道のり

POST:2024.02.23
カテゴリー:これまでの歩み , 2017

住み続けられる奥大和のために医療人材を

奈良県の南部・東部(奥大和地域)は山間部が多い地域です。奥大和で住み続けられる地域づくりを考えたとき、課題に挙げられる1つが“医療・福祉”です。

例えば、医療・介護人材や資源の不足が、在宅での持続的な生活を妨げる要因となっています。そこで注目されたのが、コミュニティナースです。

コミュニティナースは、地域活動により築いた人間関係や地域への理解のもと、住民に寄り添い見守りながら、健康づくりの取り組みを促進する人材です。

2017年、医療・福祉人材不足を解消するため医療知識を備えた人(コミュニティナース)を普及させるための事業が開始されました。山添村・天川村・川上村・東吉野村に奈良コミュニティナース(以下 奈良コミナス)が誕生しました。

“奈良コミナス”を増やしていく養成講座

奈良県とCommunity Nurse Company株式会社が共同で行う「奥大和コミュニティナース養成講座」が始まりました。

毎年開催される奥大和コミュニティナース養成講座の修了生はのべ165名です。(2024年3月現在)県内外の市町村に活動する実践家が生まれました。

養成講座の内容は毎回ブラッシュアップされ、対象者にも変化があらわれました。

2021年の基礎講座からは、「医療人材」にこだわらず講座対象者の枠を広げました。行政職員、教育関係、自治会運営者、民間企業勤務など様々な方が参加されています。

「奈良県内の地域・コミュニティの一員として、自分の『好き』や『得意』を活かし、奈良・奥大和が元気になるために働きかける人」が増えるよう講座を更新しています。

また、“コミュニティナース”という呼び方が看護師を連想させることから、奈良県内でコミュニティナース活動をする人を“奈良コミナス”と呼ぶことが増えてきました。看護師資格の有無に関わらず、幅広い知識や経験を持った方達を巻き込んでいこうという決意の表れでもあります。

ビジョン・ロードマップを掲げ、一丸となる“奈良コミナス”

毎年受講生が増える一方で、活動に距離を置く人や、奈良コミナスとしての自信を持てなくなった人が現れはじめ、持続的な活動が難しいという課題が浮かび上がってきました。

そこで2023年、活動のあり方や目指すことを明確化することにしました。

奈良コミナス、奈良県庁、株式会社C N Cと何度も話し合いを重ね、ビジョン・ロードマップの策定を行いました。

その中で、奈良コミナスとしての横のつながりも強化され、一度は活動を離れた仲間との再会があったり、もやもやと悩んでいる仲間が自信を持ち直したり、上昇気流が吹き始めています。